『さくら新聞』(DCとヒューストンのコミュニティ・ペーパー)における連載の最新記事です。5月や6月は米国では卒業の季節です。夏にかけて結婚式を挙げる成人もいるかもしれません。そういった人たちに祝福の言葉を贈る中、「Congratulations」と切り出した後は、なんと言えばよいのか悩むところです。そこで第4回は、そういった祝福の場面で使える表現を取り上げます。
“Compassionate Phrases in English (#4): Congratulatory Words”
Here’s the latest article for my column in “Sakura Shimbun,” a Japanese community paper in DC and Houston. Most graduation ceremonies in the U.S. take place in May or June. We might also be invited to weddings over the summer. This month, I focus on expressions we can use when we attend these kinds of celebrations–including what to say after “Congratulations!”
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5月や6月は米国では卒業の季節です。夏にかけて結婚式を挙げる成人もいるかもしれません。そういった人たちに祝福の言葉を贈る中、「Congratulations」と切り出した後は、なんと言えばよいのか悩むところです。そこで今回は、そういった祝福の場面で使える表現を取り上げます。
卒業に関しては、その人の今後がどの程度分かっているかで言い方を変えることができます。これからどういう道に進むのか聞いていない場合は、 I wish you the best of luck in your future endeavors. といった表現がよく使われます。若干距離が感じられるかしこまった言い方なので、先に卒業していく先輩、職場を離れる同僚などに使えるかもしれません。親しい間柄で、具体的な進学先や引っ越し先など、今後その人が何をするのか教えてもらった場合には、 Good luck in grad school! や、 I’m definitely visiting you in Seattle! など、もう少し情報を入れて崩した言い方ができます。就職先などが決まらないまま卒業を迎える人も多いでしょう。そういう人たちは将来が見えなくて悩んでいるでしょうから、 I’m sure you’ll thrive in whatever path you choose. と励ますことができます。
祝福の言葉を贈る場面では、上記のように「good luck」が使われがちですが、それ以外の表現を模索した方が良い場合もあります。丁寧な言い回しにしても少しカジュアルに聞こえますので、転職していく上司など、目上の人には、 I wish you much success at your new workplace. などと言い換えた方が適切でしょう。また、「運だけで成功はしないし、努力が大切」という見方をする人もいますので、 I’m confident you’ll do wonderfully in Boston. などと言った方が幅広い人たちの心に響くでしょう。
結婚の場合、卒業に比べれば、祝福する相手が遠くに行ってしまう可能性は低いかもしれません。でも、二人のこれからの旅路を祝うという意味では、似た表現となります。外部の人はカップルの今後について詳しいことを言う立場にないため、たとえ親しい友人でも、 I wish you both much happiness ahead. やCongratulations to the beautiful couple! といった、少し漠然とした言い方になりがちです。ただ、これまで二人が幸せそうに付き合う姿を長らく見てきた場合は、 I’ve been waiting for this day for years! などと付け足せるでしょう。また、二人のどちらかが親戚である場合は、もう片方の人を Welcome to the family! と歓迎することができます。
卒業式、結婚式、壮行会などは忙しなく、同時に多くの人たちが祝福の言葉を言いますから、一人一人が口頭で言った内容を本人の記憶に留めてもらうことは難しいかもしれません。だからこそ、卒業アルバム、寄せ書き、ビデオメッセージなど、後から見返せる媒体では、特に心をこめて言葉を贈りたいものです。