コロナで休刊となっていた『さくら新聞』(DCとヒューストンのコミュニティ・ペーパー)が復刊し、今月から新しい連載を始めさせていただくことになりました。戦争や災害など、以前にも増して暗いニュースが蔓延している今だからこそ、「心をつなぐ英語」に着目し、異なる背景の人々ともつながることができるようなフレーズを模索します。第1回は、復刊に絡めて、復帰した人への言葉のかけ方を取り上げます。
“Compassionate Phrases in English (#1): Welcoming Someone Back After a Long Absence”
“Sakura Shimbun,” a Japanese community paper in DC and Houston, is back this month after its COVID hiatus. With my new column, “Compassionate Phrases in English,” I focus on ways to connect with, reach out to, and support others–which is especially crucial when we struggle with wars, disasters, and other hardships. The first episode celebrates the return of “Sakura Shimbun” by exploring how to welcome someone back after a long absence.
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2019年8月から2020年3月にかけて、「英語de敬語」の連載をさせていただきました岡崎です。今回、さくら新聞が月刊紙として復刊し、連載の機会を再びいただけることになりました。
過去4年間で世の中が大きく変わりました。コロナがインフルエンザと同じくらい生活の一部となり、世界を巻き込む戦争が二つも勃発し、災害も増えています。そこで今回の新連載では、「心をつなぐ英語」として、敬語に限らず、人の心に寄り添う言葉に着目します。英語は世界共通語の一つで、異なる背景の人々をつなぐものです。辛い時には人を支え、楽しい時には喜びを分かち合う言葉を使えば、自分も心が軽くなるように思います。
まずは、今回の復刊に絡めて、復帰した人にかける言葉を取り上げます。やむを得ない事情でしばらく休んでいた人が職場などに戻ってきたとします。同僚に迷惑をかけたと罪悪感を感じたり、溜まった仕事を心配したりしている人も多いでしょう。そのため、最初に会った時に It’s good to have you back! と笑顔で歓迎すると、先方もほっとするでしょう。親しい人には We missed you! と言ってハグしたり、最初の挨拶の終わりに Let’s catch up over lunch. と言って後でゆっくり話を聞くこともできます。
こじらせてしまった風邪など、休んでいた理由が周知されている場合は、 I’m glad to see that you’ve recovered. と付け足すこともできます。松葉杖をついていたりと負傷していることが明らかな場合には、 Let me know if you need help with anything. と申し出ることもできます。家族の事情など、理由が周りには知らされず、親しい関係の自分にだけ教えてもらった場合は、二人きりになった時に I’m so sorry about your grandmother. などとそっと声をかけることができます。
職場復帰においては、仕事についてもやり取りがあるでしょう。代行してくれたからと謝罪や感謝の言葉をもらったら、 I didn’t do much at all. や You also helped me when I was away. などと言って安心させることができます。溜まった仕事を処理し、いつもの作業に再び慣れるのに時間がかかっている場合は、相手が部下であれば、 Do you need more time to work on this?などと声をかけ、締め切りをずらす提案をすることができます。同僚であれば、 What can I do to help? と単刀直入に聞き、先方が遠慮しないように I don’t have any deadlines right now. などと説明して、手伝う余裕があることを明らかにできるでしょう。
復帰は本来喜ばしいものですが、その場を長く離れていた人は多くの不安を抱えていることも事実です。思いやりのある言動でそれを少しでも和らげ、大きな変化を経験して戻ってきた人に安心と安定感をもたらすことができます。