DCとヒューストンのコミュニティ・ペーパー、『さくら新聞』でコラムを書かせていただくことになりました。「英語 de 敬語」という連載です。 いろいろな状況を想像したり、決まったテーマや文字数の中にどうやって自分らしさを出すか考えたり、とっても楽しいです。素晴らしい機会をいただけたご縁に感謝しています! 8月24日に出た第一回の原稿は下記の通りです。
I now have a column in Sakura Shimbun, a Japanese community paper in DC and Houston. It’s about English phrases that can be used for business or other formal occasions. The first of the series is about self-introduction, and came out on August 24. I’m so grateful for this opportunity! The text is as follows.
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初めまして、岡崎詩織と申します。日米双方で子供時代を過ごし、コミュニケーションで苦労した経験を糧に、今は英語と日本語で広報や通訳の仕事を行っています。本連載では、ビジネスの場面で使える丁寧な言い回しを取り上げたいと思います。
初回は自己紹介に焦点を当てます。
英語の授業で頻繁に登場するフレーズ、My name is . . . は、実際には、事前登録した場(イベントの受付、予約していたレストランや診察室など)であったり、誰かが自分の名前を間違えたためそれを訂正するといった場合でない限り、面と向かって使うことはなかなかありません。Hi または丁寧な Hello の後に I’m . . . と続けて名乗りましょう。
Nice to meet you の後に続く日本語の鬼門フレーズ「よろしくお願いします」は、ビジネスの場では I look forward to working with you が使えますが、それ以外では不要です。ビジネス以外の場面で筆者がこの日本語を訳さざるを得ない場合には、 I look forward to getting to know you などとしますが、本来は家族・友人の結婚相手や親友など、今後長く親密な付き合いとなる場合に使うフレーズです。
自分から知らない人にメールや電話をする場合には、My name is . . . が妥当です。メール上の「初めまして」には Nice to e-meet you などが使え、第三者が紹介した場合には、As mentioned by Shiori, I work at . . . といった形で、紹介者が使った内容を簡単に繰り返すことでより強く印象に残るかと思います。
ワシントンにおいて欠かせないのがネットワーキング。誰も知る人がいなくても、仕事やキャリアアップのため、イベントに参加しなくてはならないことがあります。レセプションにおいて重要なのが「スモールトーク」と言われる、ちょっとした会話です。ワシントンでよく聞かれるのが、生業を遠回しに聞いた What do you do? というフレーズです。I’m a researcher specializing in . . . といった形で、職業を簡単に説明して返します。また、人の往来が激しい街ならではの言葉として、なぜワシントンに来たのかを聞く What brought you to DC? もあります。こちらはもう少し複雑で、I’m an exchange student at . . . や I’m here with my spouse, who . . . といった形で、来たきっかけも絡めて返します。
人間関係が苦手な筆者は、電話の前に文言を下書きし、緊張のあまり早口で読み上げて相手を混乱させたり、勇気を出して一人でレセプションに参加しても誰とも話せなかったり、といったことを経験し、場数を踏んで少しずつ自信がついてきました。これらの言い回しが少しでも役に立てれば幸いです。